水泳のトレーニングにランニングを取り入れるべき理由

トレーニング
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トレーニングとして一般的なランニング。
公立学校の水泳部などでは、冬のトレーニングとしてランニングを取り入れることが多いです。
夏のプール開きまでに、持久力を落とさない、もしくは高めることが目的です。

では冬の間もプールで練習ができる私立校や、スイミングスクールに所属するマスターズ選手には、ランニングは不要なのでしょうか。

ランニングの効果は多々あることが知られていますが、水泳への効果が謳われているものは少なく、むしろ避けるべきとの意見が多いようです。

目立つ意見のひとつは、足に不要な筋肉がつくことによる抵抗の増大。
足が太くなり、水の抵抗が増すのではないか、というものです。
1秒以下の記録短縮を目指すスイマーにとって、大きな問題となります。

その他にも様々な意見があり、支持すべきものはどれなのか、悩みます。
今回はあらためて、水泳のトレーニングとしてのランニングのメリットとデメリットを考えます。

ランニングのデメリット
①足の筋肉が太くなる
②膝を痛めやすい
③虫に刺される
④ウェアの形に日焼けする

ランニングのメリット
①骨密度があがる
②抗重力筋がつく
③持久力が上がる
④スタート、ターン時の蹴り出しが強くなる

デメリット①:筋肉が太くなる
筋肉が太くなる要因は、速筋の発達によるところが大きいです。
ランニングの場合、短距離のダッシュを繰り返すと速筋が発達し、太くなることが考えられます。
水泳には太い足は不要ですので、長距離をゆっくりと走ることにより遅筋を使用することがよいと考えられます。
おそらくほとんどの方が、ランニングをすることによって足が引き締まり、結果的に細くなるでしょう。
これは水泳には大きなメリットです。

ちなみに水泳で使用するのは主に速筋ですが、ランニングとは使用する部位が異なるため、水泳に必要な筋肉が遅筋に置き換わってしまう、ということはありませんのでご安心ください。

デメリット②:膝を痛めやすい
膝へのダメージはよく考える必要があります。
これを避けるために水泳をエクササイズとして選ぶ方も多いです。
ランニング時に膝にかかる衝撃は、体重の約4倍ともいわれます。
正しいフォームで走らなければ怪我をしやすいのも当然です。
ランニングのレクチャーで、まずはウォーキングから始めましょう、といわれるのはこのためです。

しかし、トレーニング方法を検討している読者の方において、体重が必要以上に重い方はそう多くはないと考えています。
標準的な体重の方であれば、激しくなければランニングで膝を痛める可能性は低いでしょう。

よって、膝に関しては重くとらえずに、メリットと併せてご検討ください。

デメリット③④:虫に刺されやすい、ウェアの形に日焼けする
こちらは冗談のようですが、場合によってはどちらも深刻です。
虫刺されから発展して傷が広がると、プールに入ることを制限される可能性もありますし、気になる日焼けは精神衛生上よろしくありません。
虫除けや日焼け止め、長袖のウェアなどを活用してください。

さて、ここからメリットのご紹介です。

メリット①②:骨密度が上がる、抗重力筋がつく
骨密度が上がりにくいのは、実は水泳の弱点のひとつです。
浮力によって陸上での重力からほぼ解放され、まるで宇宙空間のように漂うことができる水中では、骨にかかる負担が非常に小さいです。
膝はもちろんのこと、全身の骨が体の重みをうけずに済みます。

ヒトの骨は衝撃を受けることによって微細な損傷が生じ、それが回復することで強度が増していきます。
筋肉の超回復と同様ですね。
水中では、体の重み=骨への負担 を大きく受けずに済むために、損傷が生じにくく、骨が強くなる機会が生まれにくいのです。
抗重力筋についても同様で、水中では体を支える力が少なくて済むため、筋力が低下する恐れがあります。

宇宙飛行士が地球への帰還直後、自力では立つことさえ困難な映像をご覧になったことがある方もいらっしゃると思います。
飛行中も可能な限りトレーニングをおこなっているとはいえ、無重力空間で体が弱くなってしまうのです。

我々にとっても、抗重力筋が弱いと日常生活で疲れやすい、という困りごとも出てきます。
私自身、最も激しく泳ぎ込んでいた学生時代に、駅の階段を上るだけで疲れ果てる、ということが日常的に起こっていました。
もちろん息は全くあがりませんが、足を中心に体の疲れがものすごいのです。
これは現在も多少続いています。

ちなみに抗重力筋は、発達と鬱症状の提言に相関がある可能性が高いそうです。
精神科医もカウンセリングと併せて、ランニングのセラピーを取り入れることが増えていると聞きます。

メリット③④:持久力がつく、スタート、ターン時の蹴り出しが強くなる
長い時間走ることで、当然持久力は高まりますし、筋肉の種類を問わず、足が鍛えられることによって、スタート台や壁を蹴る力は強くなります。

少し前ですが、女子競泳で自由形の世界記録を保持していた山田沙知子選手が陸上トラックでの練習を取り入れている姿をテレビで拝見し、その需要性に納得したものです。

陸上トレーニングの重要性は誰もが納得しており、ランニングだけでなく、その種類は様々です。
種目や選手によって内容は考え抜かれているはずですが、我々でも気軽に始められるものとして、ランニングを検討してみましょう。

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